同人誌出版について

近年、マスコミでも取り上げられているように、ヨーロッパをはじめ、アジアやアメリカにも 日本の漫画・アニメ文化が認知されてきています。
認知されることで、昔からあった「オタク=恥ずかしい」といったイメージが、最近ではカッコいいとも思われるように なってきたように感じられます。

その影響なのか、自分で漫画や小説などの同人誌を作られる方が年々増えてきて、 それにともない、作ったものを自費出版する人も増えてきているように思われます。

自費出版してまで本を作りたいと思う背景には、ただ単に文化と認知されてきたという事以外に、 印刷技術の向上により、従来なら高額な費用がかかった作成費が、現在ではその数分の一で済むくらい安価になっているということと、 パソコンでデータを作るソフトの普及によって、誰でも簡単にデータを作成できるようになったからでしょう。

同人誌を作り自費出版するのは個人では無理なように思われますが、実際にはそれほど難しいものではないと思います。

現に、同人誌業界の人口増加とインターネットの普及により、同人誌を専門に印刷する印刷会社も多くなっています。

データの作成ルールさえ理解して、ネットを通じて印刷会社にデータ入稿すれば本になって届くのです。

ただ、本を自費出版して儲けているのは、ほんの一握りの人たちだと言えます。

自費出版であるといことから、折角作った本も売れなければその分赤字になるので、 負担が大きくなってしまうデメリットがあります。

ですが、自分の作品を同じ趣味を持つ仲間に見てもらいたい人にとっては、 採算などを気にする人はそれほどいないと思われます。

同人誌はあくまで自費出版なので、その立場上、出版会社を介さないことから、作者の自由な表現活動ができるのがメリットです。

その為、一部のプロ作家の中にも同人活動をしているような人がいることから、その存在意義はあるのだと思います。